韓流

【韓国ドラマ】2023年MBC大賞受賞者を紹介

韓国では演技大賞と呼ばれる賞レースがあり、韓国地上波3局(MBC・SBS・KBS)がそれぞれ年末に開催しています。

これらは各局が1年間の間に放送したドラマや出演俳優、スタッフに対して贈られる賞であり、その模様は生中継され韓国のみならず日本でも見られている一大イベントとなっています。

今回はその中の一つであるMBC演技大賞受賞者とその他の作品について紹介していこうと思います。

恋人」ナムグン・ミン、大賞を受賞なるか…30日「2023 MBC演技 ...

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2023年MBC大賞

今年はキム・ソンジュさんとパク・ギュヨンさんがMCを担当していました。

キム・ソンジュ&パク・ギュヨン「2023 MBC演技大賞」MCに抜擢 ...

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ナムグン・ミン「恋人」

2023年8月4日から11月18日まで2パートに分けて放送されたドラマ「恋人」は、小説「風と共に去りぬ」からインスピレーションを得たロマンス時代劇です。

17世紀の朝鮮で起きた丙子の乱(へいしのらん)により引き裂かれた男女の4人の恋愛模様と、争乱の中でたくましく生きる人々の姿を描いた作品になっています。

視聴率、話題性から見ても2023年のMBCドラマの中でNo.1であり、ナムグン・ミンさんの大賞受賞は2021年の「黒い太陽〜コードネーム:アムネシア〜」に続いて2回目となりました。

さらに大賞受賞のナムグン・ミンさんと最優秀演技賞受賞のアン・ウンジンさんは、ベストカップル賞も受賞しており、ドラマ「恋人」は助演賞や新人賞、今年のドラマ賞を含めると合計8冠となりました。

まさに2023年を代表するドラマの一つとなった「恋人」ですが、実はナムグン・ミンさんが時代劇に出演するのは約10年ぶりでした。

ナムグン・ミンさんといえば“ゴッドグンミン(演技の神、ナムグン・ミン)”や“視聴率男”と呼ばれる実力派俳優として知られていますが、彼の大ブレイク作と言われる2017年のドラマ「キム課長とソ理事〜Bravo! Your Life〜」以前は、悪役イメージが強い無表情演技でおなじみの俳優として認知されていました。

そんな悪役演技の代表作と呼べるのは、謎めいたシェフ役を演じた「匂いを見る少女」や歴代最狂の悪役と呼ばれる極悪御曹司役を演じた「リメンバー〜記憶の彼方へ〜」などで、特にリメンバー撮影中に彼と会った人々からは「ミンが笑っているのが怖い」と言われるほどキャラクターが憑依していたそうです。

デビューは2002年ですが、知名度が高まったのは無表情な2番手や悪役を演じるようになった30代からで、2015年のドラマ「リメンバー〜記憶の彼方へ〜」で見せた鮮烈な悪役演技によりブレイクすることとなります。

しかし、次に選んだのは心優しい人権派弁護士役を演じたロマンティックコメディ「野獣の美女コンシム」であり、この正反対のキャラクターを同年に演じたことでナムグン・ミンさんの演技力の高さが認知されることとなります。

そしてこの作品では爽やかなルックスにマッスルボディというギャップも披露しており、一気に人気も高まります。 

そして続く「キム課長とソ理事〜Bravo! Your Life〜」によりコメディ演技も披露したナムグン・ミンさんは、遂に主演俳優として大ブレイクすることになります。

の後も役柄のタイプに固執すること無く開く、アクション、サスペンス、ラブコメ、ヒューマンドラマと様々なジャンルに挑戦してきたナムグン・ミンさんは、キム・ジュヒョクさんのライバル役を演じた「ホジュン〜伝説の心医〜」以来、10年ぶりに出演した時代劇「恋人」で2度目の大賞受賞となります。

ちなみにナムグン・ミンさんは、2016年SBS演技大賞 最優秀俳優賞、2017年KBS演技大賞 最優秀俳優賞なども受賞しており、2021年に初受賞したMBC演技大賞作品「黒い太陽〜コードネーム:アムネシア〜」では壮絶なスパイアクションのために凄まじい役作りに取り組みました。

巨悪に復讐を誓った孤高のエリート要員を演じるために10㎏以上の増量と肉体改造を行ったナムグン・ミンさんは、ハードなアクションを披露するとともに長髪に髭を蓄えたこれまでのイメージとは違う野性味溢れた風貌を見せました。

そんなカメレオン俳優ナムグン・ミンさんが「恋人」で演じた役柄は、とぼけた一面の裏にミステリアスさもある一風変わった人物です。

どんなことにも心を開かなかった男が、良家のお嬢さんだったヒロインを知ったことで彼女を守るようになるという、純情さも兼ね備えているまさにナムグン・ミンさん向きのキャラクターとなっています。

最優秀演技賞

アン・ウンジン「恋人」

ナムグン・ミン&アン・ウンジン、「恋人」で「グリメ賞最優秀賞 ...

引用元:https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/wowkorea/entertainment/wowkorea-20231122wow091

ナムグン・ミンさんと共演した「恋人」でアン・ウンジンさんが演じたのは、様々な男性を誘惑してきた両班の女性です。

この作品で最優秀演技賞を受賞したアン・ウンジンさんですが、長編時代劇のヒロイン役というプレッシャーは大きかったそうで、撮影中に顔面神経麻痺になるというピンチもあったようです。

そんな問題がありながらも撮影を続ける中で成長し受賞に至ったアン・ウンジンさんは、2012年にミュージカルでデビューし、ドラマ出演は2018年という遅咲きの女優さんです。

しかし、ドラマデビューしてからの出演作はかなり多く、様々な作品に印象的な脇役として出演してきました。そして人気ドラマ「賢い医師生活」シリーズで知名度を高め、「良くも、悪くも、母親」でヒロイン役を演じた他、2021年には「1人だけ」で初の主演を務めています。

ちなみに「恋人」のOSTにはアン・ウンジンさんも参加しており、ミュージカル出身だけあって本格的な歌声を披露しています。

イ・セヨン「烈女パク氏契約結婚伝」

子役出身で「王になった男」「医師ヨハン」「メモリスト」「ルール通りに愛して」などの代表作で知られる人気女優イ・セヨンさん。

出演した時代劇がどれもヒットしていることから“時代劇クイーン”と称されることもある彼女ですが、その証拠となったのが2021年に最優秀演技賞を受賞した「赤い袖先」であり、2度目の受賞となった「烈女パク氏契約結婚伝」なんです。

イ・セヨンさんが最優秀演技賞を受賞したドラマ「烈女パク氏契約結婚伝」は、19世紀から現代の韓国にタイムスリップしてきた儒教ガールと、無感情な現代男とが繰り広げる契約結婚ドラマです。

現代劇と時代劇を行き来するいわゆるフュージョン時代劇ですが、ファンタジーラブコメ要素も強く過去と現代の結婚観の違いなども描かれている作品です。

この作品でイ・セヨンさんが演じているのは、容姿端麗なオールドミスのお嬢様なんですが、実は頭が良く雑学にも長け、護身術、馬術、弓術、刺繍まで得意という多才な女性です。

時代劇のヒロイン像とはかけ離れたキャラクターを演じるために、イ・セヨンさんは乗馬や弓術の練習もしたそうです。

優秀演技賞

パク・ギュヨン「ワンダフルデイズ」

韓国で今最も勢いのある女優として知られるパク・ギュヨンさんは、今回の「MBC演技大賞」でMCに抜擢されただけでなく、チャ・ウヌさんと共に主演したドラマ「ワンダフルデイズ」により優秀演技賞を受賞しました。

引用元:https://news.kstyle.com/article.ksn?articleNo=2225724

そんなパク・ギュヨンさんといえば、Netflixで配信された話題作「セレブリティ」で圧倒的な演技を披露して一躍人気となりましたが、注目されはじめたのは「サイコだけど大丈夫」や「Sweet Home-俺と世界の絶望-」に出演した頃からです。

パク・ギュヨンとジュン・ヒョソンが「セレブリティ」ドラマに出演

引用元:https://voi.id/ja/lifestyle/172087

その後も「ダリとカムジャタン」で美術館で働く個性的なヒロインを演じスマッシュヒットとなり、そして更に強烈なキャラクターを演じた「セレブリティ」によりブレイクすることになりました。

「セレブリティ」はインフルエンサーたちの光と影を描くという華やかでドロドロとした作品でしたが、その後に出演したのがこの「ワンダフルデイズ」です。

こちらは、キスをしてしまうと犬に変身してしまう呪いをかけられたヒロインと、呪いを解く鍵となる人物なのに犬が怖いという男性とのファンタジーラブロマンスというほんわかしたもので、「セレブリティ」とは正反対のパク・ギュヨンさんが単能できる作品になっています。

イケメンなのに子犬すら怖がるというキャラクターを演じたチャ・ウヌさんも魅力的ですし、イ・ヒョヌさん演じる同僚教師との前世からの因縁ドラマという実に韓国ドラマらしい要素もあり、前半のメルヘンチックなラブロマンスと後半のサスペンス的な展開では印象がかなり違ってくるというのが特徴ですね。

「セレブリティ」を見てパク・ギュヨンさんのファンになったという方は、全く印象の違う「ワンダフルデイズ」でのキュートなパク・ギュヨンさんもオススメしたいです。

ちなみにパク・ギュヨンさんは、あの「イカゲーム」の続編にも出演することが確定しているそうで、こちらは2024年公開予定となっています。今後もパク・ギュヨンさんの活躍から目が離せませんね!

ぺ・イニョク「烈女パク氏契約結婚伝」

Webドラマでデビューし、ドラマ「なぜオ・スジェなのか」「チアアップ」「シュルプ」などに出演し人気となったペ・イニョクさんは、「烈女パク氏契約結婚伝」でイ・セヨンさんの相手役を演じ優秀演技賞を受賞しました。

引用元:https://news.kstyle.com/article.ksn?articleNo=2227390

授賞式での仲睦まじい姿や、ベストカップル候補に挙がったことをアピールするための手繋ぎ姿により熱愛疑惑まで浮上した二人ですが、作中では水と油のような関係性を披露しています。

イ・セヨン&ペ・イニョク、仲睦まじい姿から熱愛を疑う声も ...

引用元:https://news.kstyle.com/article.ksn?articleNo=2231929

そんなペ・イニョクさんが本作で演じたのは感情よりも論理が優先の財閥後継者で、生まれつきの心臓病と幼いころのトラウマのせいで喜怒哀楽の感情を隠しています。しかし、朝鮮から来たという変なヒロインが現れたことで閉じていた心の扉を開き始めます。

そんな現在大ブレイク中のペ・イニョクさんの最新作は、2024年2月9日公開のヨ・ジングさん主演映画「同感〜時が交差する初恋〜」です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

圧倒的存在感を醸し出すナムグン・ミンさんの二度目となる大賞受賞は納得でしたが、その他の受賞者が若いというのは近年の若手の勢いを表しているかのようでワクワクさせられました。