かつて❝韓国清純派女優❞として愛された、ファン・スジョンさん。数々の名作ドラマに出演していたスターの1人でしたが、とある事件によって女優人生は絶頂から転落への一途をたどることになってしまいます。
果たしてファン・スジョンさんは一体どのような事件に関与したのでしょうか。また、復帰の可能性はあるのかどうか、現在の動向をご紹介いたします。
ファン・スジョンはどんな人?
ファン・スジョン側「弟が最近夭折、悲しみに暮れている」[公式]https://t.co/rrei7ppdkk#ファン・スジョン pic.twitter.com/nOOV8tZUAO
— innolife(イノライフ) (@innolifenet) October 31, 2016
名前:ファン・スジョン(황수정) |
生年月日:1972年12月24日 |
出身地:韓国ソウル特別市 |
身長・体重:168cm・49kg |
ファン・スジョンさんが芸能界デビューしたきっかけは、1994年に韓国の放送局であるSBSの第1期公募採用MCとして抜擢されたことによるものでした。その後「解氷」で、北朝鮮の総理秘書を演じたことにより演技の道へ進みます。
代表作となったのは、1999年に放送されたドラマ作品「ホジュン~宮廷医官への道~」です。ファン・スジョンさんは作中で、主人公のホ・ジュンに惹かれる医女であるイェジンを演じ、63.5%の高視聴率を記録した女優として一気にスターの仲間入りを果たしました。
その後、2001年にはドラマ作品「四姉妹物語」に出演し、四姉妹の長女であるへジョン役としてキャスティングされ、複雑な人間関係に悩む役柄を見事に演じます。快活で透明感のある人物であることから、老若男女から人気の女優として良いイメージを持たれるように。
また、イメージの良さだけでなくアジアンビューティーな外見や、淑女という言葉が良く似合う立ち振る舞いも、彼女の人気の理由のひとつ。演技力の面でも申し分なく、人間の深層にある感情を表情で表現できる、才能ある人物としても高評価を受けていました。
清純派女優として活躍し、CMやモデルといった広告塔としても積極的に起用されていたファン・スジョンさんですが、とある事件をきっかけに順調だった芸能人生は一気に状況が転じることになってしまいます。
ファン・スジョンの逮捕事件とは?
【亜】 ファン・スジョンの弟、敗血症で死去 (朝鮮日報): ファン・スジョン 今月23日、女優ファン・スジョンの弟が敗血症で亡くなった。31日、関係者への取材から分かった。… https://t.co/emjHk2ixf4 pic.twitter.com/MHGyW1j4OF
— 海外ニュース (@twinews3) October 31, 2016
2001年11月、衝撃的なスキャンダルが舞い込んできます。クリーンなイメージが強かったファン・スジョンさんが突然、違法薬物で逮捕されたという事件が発生したと報じられました。
当時のニュースでは、ファン・スジョンさんが実際に手錠をかけられている姿まで報じられ、彼女を応援していた人々にあまりのショックを与えることになってしまいます。しかし調査が進むにつれて、さらに視聴者を動揺させる内容が露呈することに。
警察の捜査によるとファン・スジョンさんは深夜2時頃、交際していた遊興業を営む男性であるカン氏の自宅で、0.03グラムの違法薬物をアルコール飲料に混ぜて飲むなどして、2度も薬物を使用したことが判明しました。
ファン・スジョンさんは検察の取り調べに対して「お酒に混ぜて飲んだのは、催淫剤だと思っていた」と供述。しかしこの証言は、世間に「あまりにもイメージとかけ離れたものだ」と酷評されてしまいます。
加えて「彼を信じ切っていたことが罪だった」と、検察側に意図的な薬物使用ではないと主張したファン・スジョンさん。その一方で、交際相手のカン氏は異なる供述をしていたという説も浮上していました。
女優であるファン・スジョンさんに恋人がいることに関しては、一切問題はありませんが、交際相手が遊興業を営業しているということに対しての悪印象が影響。さらには催淫剤を使用するなどといったあまりに生々しい告白に、嫌悪感を抱く人も少なくありませんでした。
最終的に、事件発覚から約3ヵ月経過した2002年2月に懲役10ヵ月および執行猶予2年、追徴金30万ウォンの判決が下されます。さらに2003年の1月には姦通罪が加えられ、芸能活動を継続するのが困難な状況に陥り、活動休止を余儀なくされました。
現在は?復帰の可能性は?
Chosun Online | 朝鮮日報-麻薬事件から4年 自ら復帰宣言したファン・スジョン
事件発覚後から約5年後となる2006年、韓国の女性アーティストであるWAXさんのミュージックビデオに出演したことで復帰の第一歩を踏み出します。しかし、世間からは復帰に対して賛否両論が巻き起こることに。
活動再開を批判する声に包まれていたファン・スジョンさんでしたが、2007年1月にはSBSのドラマ作品「塩人形~ヴィクティム・オブ・ラブ~」にて、夫の手術費のために夫の友人である人物と一夜を過ごすという、インパクトのある役柄で主演として復帰。
愛憎渦巻くストーリーの主人公として体当たりの演技を披露したファン・スジョンさんですが、スキャンダルはいまだに尾を引いていたため、世間は彼女を受け入れることなくむしろ批判の声は一層増加する傾向にありました。
その後再び表舞台から姿を消し、芸能界にまたあらわれたのは約5年後の2011年。KBSの4部作構成のスペシャルドラマ「息子のために」にて、南朝鮮派の工作員であるジスクを演じ主演をつとめます。
2013年には新ドラマ「本当にいい時代」にキャスティングされ、順調に復帰の道を歩んでいたファン・スジョンさんですが、ゴシップ性の高い情報誌である「証券街チラシ」に「性売買をしている」とそのほか女性芸能人とともに名を掲載されてしまうことに。
噂が事実であるかどうかといった確認も十分にされないまま「本当にいい時代」への出演が立ち消えとなり、ファン・スジョンさんを含めた女性芸能人の名前がコミュニケーションアプリを通して既成事実となって拡散されるという大きな被害を受けることになりました。
また、この事件の関係者はファン・スジョンさん個人だけではなかったため対応が慎重にすすめられていたのもあり、はっきりと自身が無実であると立場を証明することが遅れることに。
しかしこの噂の影響は非常に大きく、女優業を継続するにあたって多大な損害となってしまいます。このスキャンダルに対し、2014年にはテレビ放送内で、文化評論家であるキム・ガプスさんが「傷をのりこえるファン・スジョンさんの姿がみたい」とエールを送りました。
ですがファン・スジョンさんの次作品が発表されることはなく、2016年3月にはファン・スジョンさんが所属する事務所関係者が電話に応じ「今年5月に、演劇で活動を再開する予定で、本人も意欲的に取り組んでいた」と明かします。
続けて関係者は「しかし、悪質なデマに巻き込まれて演技活動に集中できなくなった」と、本格的な復帰を断念したことを知らせました。
事実無根であるにもかかわらず、薬物逮捕歴でついてしまったイメージのせいか、売春関連のデマには必ず彼女の名前が取り上げられるようになったことを関係者は非常に残念だと話し、今後は我慢せずに法的処置をとることを宣言。
また、現在の環境については「両親と静かに暮らしている。コンディションは最高だ」と、健康に関しては問題ないことを伝えました。
この電話対応から約7年が経った今も、ファン・スジョンさんのことを覚えているファンは決して少なくはありませんが、SNSが広く普及した現在、世間の意識変化で芸能人の不祥事やスキャンダルにさらに敏感になっているため、復帰は未だ難しいかもしれません。
まとめ
外見の美しさだけでなく、清純なイメージと高い演技力を兼ね備えて愛されていたファン・スジョンさん。一度の過ちで女優としての順風満帆な人生を手放すことになってしまい、その後も根も葉もない噂で苦しみました。
現在も復帰に関連した新たな情報はなく、ファン・スジョンさんご本人も復帰を諦めているということですが、年齢を重ね役幅も広がった今、ドラマ界にも需要があるのではないでしょうか。今後の公式発表が気になりますね。