かつての韓国ドラマは、視聴者の反応や意見を取り入れて脚本を変更するスタイルが定番でしたが、近年はギリギリで撮影するのではなく前もって作られた脚本に沿って事前制作されるドラマが増えてきました。
理由としては以前よりも制作費が増えたことで準備期間や撮影に余裕ができたからだと言われていますが、その反面、高視聴率ゆえに放送を延長するといったドラマは減ってきました。
今回は、人気過ぎて放送を延長した韓国ドラマ6タイトルを紹介したいと思います!
イ・サン
イ・サン
ホン・グギョン(ハン・サンジンさん)、赤い服着るようになってから「さもなくば」系の発言増えたねぇ😩 内容が正論だとしても、あからさまに上から・決め付け・抑圧的な言い方は反感購入。それがトップの人なら謀叛され、トップでなければ処罰される、そういうものです。ドラマだけど‥ pic.twitter.com/JKdqqm66SI— 夜中の月と扇子 (@Ougi17to32Tsuki) May 20, 2024
2007年から2008年にかけて放送された「イ・サン」は、イ・ソジンさん、ハン・ジミンさん主演による大ヒット時代劇です。
当初全60話の予定だったそうですが、17話増え全77話となりました。
「イ・サン」は、最高視聴率63.5%を記録した「ホジュン 宮廷医官への道」や、日本での韓国時代劇人気の火付け役としても知られる「宮廷女官チャングムの誓い」といった大ヒット時代劇を手掛ける巨匠イ・ビョンフン監督による作品です。
そのストーリーは、朝廷内の派閥争いに苦しみながらも様々な改革を行ってきた朝鮮王朝第22代国王・世祖(チョンジョ)ことイ・サンの活躍を描いたもので、同じく派閥の陰謀に苦しめられた祖父や父の悲劇を描きつつ、幼い頃からの友人であるソンヨンとパク・テスとの恋と友情ドラマも展開されます。
朝鮮王朝史上屈指の波乱万丈な人生を送ったとされるイ・サンのドラマは、一時40%に迫る高視聴率を獲得しましたが、イ・サンとソンヨンのラブストーリーに進展が見られなかったり、なかなか王になれなかったりと展開が間延びしたこともあり視聴率は下落してしまいました。
そのため、期待されていたラブストーリーを深堀りするため16話延長されることが決まり、本来76話で最終回となるところもストーリーが1話に収まりきらず、結果最終話を延長した形で全77話となったそうです。
私はチャン・ボリ!
第2次韓流ブームだった2010年以降に、とても意地悪な女性が出るドラマが増えた気がするけど、「私はチャン・ボリ!」ってドラマ観た方いますか?まさにドロドロ韓国ドラマですが、名演技😭!#私はチャン・ボリ! #韓国ドラマ #第2次韓流ブーム pic.twitter.com/XZ0ZF3ckgq
— Jina@韓国ドラマ大好き🇰🇷 (@Korean_life_202) March 11, 2023
2014年に放送された「私はチャン・ボリ!」は、オ・ヨンソさんとイ・ユリさんが義姉妹役を演じたサクセスラブストーリーです。
2014 MBC演技大賞で数々の賞を受賞した本作は、第48話で最高視聴率37.3%を記録すると、全50話の予定を2話延長し全52話となりました。
ストーリーの軸となるのは韓国ドラマ定番の愛憎劇です。
韓服の名家で生まれるも記憶を失い貧しい家で育ったオ・ヨンスさん演じるチャン・ボリと、貧しい家で生まれるも出生を偽り韓服の名家の養女となったイ・ユリさん演じるヨン・ミンジョン。
この二人が義姉妹兼ライバルとなるのですが、ミンジョンはボリに対抗心を燃やし事あるごとにボリの邪魔をします。
この悪女役によりイ・ユリさんは、MBC演技大賞で大賞を受賞しています。
本作は韓国ドラマ定番の入れ替わりを用いたマクチャンドラマですが、高視聴を獲得したとはいえあと2話で終了という48話時点で2話延長されるというのは無謀に思えますよね?
しかし、最終盤にギチギチに詰め込まれることが多い韓国ドラマにしては、本作はその後の顛末がちゃんと描かれており見やすい印象がありました。
それは、2話延長したからできたことだったんですね!
ところで、延長してないときはどうまとめるつもりだったのでしょうか?!
朱蒙(チュモン)
★朱蒙(チュモン) ★ 視聴率41%
紀元前108年、古朝鮮国の英雄ヘモスと彼を救った
ユファの間に生まれたチュモン pic.twitter.com/CON6oAP8oV— ♡韓国ドラマに夢中♡ (@jun_jk13) April 3, 2023
2006年から2007年にかけて放送された「朱豪(チュモン)」は、ソン・イルグクさんとハン・ヘジンさん主演により平均視聴率40%超えの大ヒットとなったエンタメ時代劇です。
当初は全60話の予定のドラマでしたが、視聴率の高さや反響の大きさなどにより全81話まで大幅に延長されました。
舞台となるのは紀元前の高句麗で、高句麗初代王とされるチュモンの生涯を描いた歴史ドラマです。
今から約2000年前が舞台ということもあり、多くファンタジー要素も盛り込まれていますが、意気地なしで軟弱な王子がどう成長していくのかというサクセスストーリーや、映画並みのスケールを誇る戦闘シーン、魅力的なキャラクターたちによる人間ドラマとロマンスなどが詰まっており、最高視聴率52.6%という歴史的ヒット作となりました!
延長放送決定後も視聴率40%後半を維持し人気も継続しましたが、その反面、スケジュールを無理に調整し連日の夜間撮影に望んだ出演俳優たちや制作陣は苦労が絶えなかったようです。
三度目の結婚
韓国ドラマ【三度目の結婚】あらすじ94話~96話と感想-アンナの絵 #三度目の結婚 #韓国ドラマ https://t.co/Vz6HmkdxiZ pic.twitter.com/WOTv1AEVfF
— 韓国ドラマ情報室 (@kjyouhousitsu) May 29, 2024
2023年から2024年にかけて放送された「三度目の結婚」は、元RAINBOWのオ・スンアさんとユン・ソヌさん主演による長編愛憎劇です。
当初は全122話で企画されていましたが、放送途中に10話延長されることが発表され全132話となりました。
韓国ドラマでは親友だと思っていた相手から裏切られ復讐を誓うという展開は定番の一つとなっていますが、本作の場合は親友の誤解からはじまる愛と復讐のドラマとなっています。
復讐の連鎖、女性の嫉妬、親友同士の決別などは愛憎劇定番の要素ですが、本作のヒロインは不幸な状況を耐え忍ぶだけでなく、やられたらやり返すというしたたかさも持ち合わせているのが特徴となります。
本作の平均視聴率は5.45%、最高視聴率も7.8%と決して高いものではありませんでしたが、近年日本と同様に視聴率が低下しているドラマ作品の中では視聴率、話題性ともに高いものだったようですね。
太祖王建
韓国歴史ドラマ最高の名作の一つ、太祖王建。
没落する新羅と、百濟の復興を自治した甄萱、韓国史上最も珍しい僧侶出身君主弓裔と、それらを越えて朝鮮半島を統一して高麗を建設した王建の大使市を手掛けた偉大な歴史ドラマです🥰 pic.twitter.com/ZNFSTRK6lY— 가시같은인간(トゲのような人) (@vladthespike) May 22, 2023
2000年から2002年にかけて放送された「太祖王建(テジョワンゴン)」は、チェ・スジョンさん主演による大ヒット歴史ドラマです。
本作も当初は全150話の予定でしたが、平均視聴率37.3%、最高視聴率60.2%という高さや反響の大きさなどにより全200話に延長されました。
歴代韓国時代劇で第2位という最高視聴率を記録した本作は、「初恋」「海神」「大祚栄(テジョヨン)」「たった一人の私の味方」といった大ヒット作の主演俳優として知られるチェ・スジョンさんの代表作の一つです。
主人公は高麗の始祖王建(ワンゴン)で、後三国(新羅、後百済、後高句麗)の争いから高麗の三韓統一までを描いた大河ドラマとなっています。
ワンゴン以外の三国の英雄たちを描くパートもあるため主人公がしばらく登場しないなんてこともありますが、この時代を多角的に描いたと見れば正しい演出ですよね。
ただ、長編ドラマということもあり全編通して高い視聴率を維持することはできず、それゆえに最高視聴率が2位なのに対して平均視聴率は「チャングム」や「チュモン」より低い4位となっています。
ただ、50話も延長されている作品なので人気だったのは間違いありません!
恋人
『#百想芸術大賞2024』TV部門作品賞は、『#恋人』✍️ 永遠の愛を信じない男性と天真爛漫で苦労を知らずに生きてきたお嬢様の感情変化と戦乱で生き抜く姿を描く。没入感半端なく切なくて心揺さぶられ続け、この役はもう2人しか考えられないし記憶を消してもう一度観たい。UNEXTで7月に配信予定とのこと。 pic.twitter.com/9ST4H1tUM3
— 韓国ドラマ好きのだらだら子📺 (@drama_siki) May 7, 2024
2023年に放送された「恋人」は、ナムグン・ミンさんとアン・ウンジンさん主演によるロマンス時代劇です。
本作は2パートに分けて放送された珍しい作品ですが、パート2の放送開始以降、同時間帯視聴率1位と金土ドラマ1位をキープし続け、最終的に1話延長されることとなりました。
ナムグン・ミンさんが2023 MBC演技大賞で大賞を受賞し、作品自体も8冠を達成し2023年を代表するドラマとなった本作は、戦乱の最中に出会いと別れを繰り返した男女の切ないロマンスを描いた作品です。
丙子(へいし)の乱という史実にフィクションを織り交ぜたこのドラマは、打算的に生きてきた謎めいた男と運命の相手との結婚を夢見るお嬢様を主人公に、彼らのもどかしいロマンスと戦乱の中での成長が描かれます。
近年、ナムグン・ミンさんにとって10年ぶりとなる時代劇作品となった本作では、女好きで変わり者、商才があって話術も巧みな策士、その上戦闘力も高いという万能キャラを演じています。
このキャラクターはナムグン・ミンさんの俳優キャリア史上最高と呼ばれ、ファンからもハマり役として人気を博しています!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
冒頭でも説明したように、近年のドラマで放送が延長されることはほとんどありませんが、リアルタイムでドラマを見ている方にとっては自分が好きで見ている作品の話数が増えるというのは嬉しいことですよね!