大間の漁師たちがマグロを釣る人気の特番、『マグロに賭けた男たち』は2020年も年明けに放送され、Twitterではトレンド入りするなど相変わらずの人気ぶりでしたね。
大物が釣れれば1匹が数百万円~億という値も付くロマンのあるマグロ漁ですが、当たらなければゼロというリスクも伴う仕事です。
そこで気になるのは、実際にマグロを釣った時の漁師の取り分ではないでしょうか。
1匹釣ると一体いくらの金額が漁師の手元に残るのか、まとめていきたいと思います。
【大間のマグロ】漁師の取り分はいくら?
大間のマグロ漁師の、マグロの取り分がいくら位なのか気になりますよね。
調べてみたところ、朝日新聞がこのような記事を以前書いていました。
落札した仲卸業者は、競りを開いた築地市場側に代金を支払います。築地市場側は手数料を引き、信用漁業協同組合連合会(信漁連)が管理する漁師名義の口座に現金を振り込みます。
漁協側の取り分や箱代、運送費など出荷コストを差し引いた分が、漁師の取り分となります。大間漁協の関係者によると、ざっと8割台後半が漁師の取り分になるそうです。
かなりの大金になりますが、初競りで最高値を記録した経験がある漁師の一人は「税金でだいぶ持っていかれる」と言います。経営規模などにもよりますが、税金を払い、最終的に手元に残るのは落札額の6、7割くらいになるようです。
引用:https://www.asahi.com/articles/ASK1W63HQK1WUTIL04M.html
ざっと2割引かれて8割程が手元に残るかと思いきや、やはりガソリン代や船の維持費などがかかっているので純利益としては6~7割位なんですね。
より詳しく分け前が書かれている情報もありました。
大間漁連経由での出荷とするならば、 手数料として、卸売金額に対して大間漁連4% 青森県漁連1.5% 築地市場5.5%です。したがって漁師の取り分として89%に成ります。
https://okwave.jp/qa/q7228395.html
こちらの内容をまとめると
・1匹あたりにつき漁師の取り分は89%
(引かれる項目)
・漁連や市場への手数料が約10%引かれる
・諸経費や税金で更に20%~40%程引かれる(個人差あり)
こうして見ると、やはり純利益はある程度削られてきてしまいますね。
大きいマグロを喜ぶ漁師さんの気持ちが伝わってくるような気がします。
1匹釣るといくらになる?値段も調査
2019年1月5日に行われたマグロの初競りでは、お馴染み「すしざんまい」の社長が
大間産の278キロの大物マグロを史上最高値の
3億3360万円(1キロ120万円)
という物凄い金額で落札したことが記憶に新しいですよね。
この事例で1匹いくら漁師さんの手元に残ったかを計算してみると、
先ず89%が取り分だとすると、
2臆9690万円が手元に残ります。
そこから税金が引かれます。
以下のような金額で、所得に対して税金が発生します。
課税所得 | 税率 | 控除額 |
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円~330万以下 | 10% | |
~省略~ | ||
4000万円越え | 45% |
所得額が大きいと、かなり税金も大きくなりますね。
4000万円を越えているので所得から45%が引かれることとなり、
残りは
1臆6329万円
そして翌年は住民税が10%程かかりますね。
そしてここから船の燃料代や維持費などの諸経費も発生するので、元値の3臆越えの価格からは大分違った数字になります。
これが100万ほどのマグロの場合は純利益が半分程になると思うと、本当にシビアな世界であるということがわかりますね。
所得が低ければ税率も低いから、マグロ漁も有利と思われるかもしれませんが、低所得で船を維持する大変さは更に過酷ですよね…。
ここ最近は大間でマグロが中々獲れないということも放送されていましたが、TVを見ていると山本さんを始め本当に応援したくなる方々ばかりなので、是非健闘を祈りたいと思います!