以前の韓国ドラマのヒット作といえば、長編の家族ドラマや愛憎劇という印象がありましたが、近年はテレビ以外で制作されるドラマの数が増え、リアルタイムで見ない人も多いこともあって長編ドラマ=ヒット作という印象は薄れてきました。
とはいえ、2019年には全106話の「たった一人の私の味方」が視聴率32.3%という大ヒットとなり、2020年にも全122話の「素晴らしい遺産」が24%という高視聴率を記録しています。
このようにまだまだ人気の韓国長編ドラマですが、今回はこれら以外の100話超え長編ドラマ5作品を紹介したいと思います!
「帝王の娘 スベクヒャン」
帝王の娘スベクヒャン
長い旅の始まり、梅雨明けには
完走してるかな。 pic.twitter.com/P7rmkakHbE— 송 강( ソン) (@SELZGiTFORpCQdL) May 27, 2023
最初に紹介するのは、2013年から2014年にかけて放送された全108話のドラマ「帝王の娘スベクヒャン」です。
「また!?オ・ヘヨン~僕が愛した未来~」「浪漫ドクター キム・サブ」などで知られる人気女優ソ・ヒョンジンさんは本作でドラマ初主演を飾り人気となりました。
6世紀、戦国時代の百済(ペクチェ)が舞台の本作は、異父姉妹と身分が入れ替わった王の息子たち男女4人の愛憎渦巻くロマンス時代劇であり、百済を守る花=スベクヒャンと名付けられた女性の数奇な運命を描いたドラマです。
時代劇ではありますが、人間関係の複雑さは韓国愛憎劇でよく見られるもので、人物の入れ替わりや父親が違う妹の企み、勘違いからの逆恨みなどの要素があり、時代劇ファン以外も楽しめる内容となっています。
このドラマは日本での評価は高く、今でも根強い人気を誇る作品なんですが、韓国での視聴率は10%前後と振るわなかったそうです。
当初は120話予定だったそうですが、新しく作った時代劇枠で放送された前番組「ホジュン伝説の心医」の視聴率が伸びず、その影響から後の番組である本作の予算が削減されたことで、視聴率が上がってきていたにも関わらず話数が削られてしまったようです。
これにより終盤は少し駆け足で展開されるため、そこが物足りなく感じる人もいるようですね。
「太陽の帝国~復讐のカルマ~」
【衝撃】大企業の不正を発見したせいで、車ごと崖から突き落とされたのに〝実は生きてた系〟とんでもないマクチャン韓ドラ発見ww《太陽の帝国~復讐のカルマ~》
崖から系…ペントハウス?😂
〝2020年最もセンセーショナルな復讐エンターテイメント!〟
意外と皆さんの口コミ良いから余計気になる😂 pic.twitter.com/LXJlSlB0iB
— KEI🐾韓ドラ好きOL (@koreandrama_kei) February 6, 2023
次に紹介するのは、2019年に全102話で放送された「太陽の帝国〜復讐のカルマ〜」です。
平均視聴率12.67%、最高視聴率17.3%という2019年韓国地上波テレビドラマで最高視聴率トップ10入りしたほどの好成績を残した本作は、財閥の後継者争いをはじめ、復讐と裏切りを描いたドロドロの愛憎劇となっています。
復讐のために財閥を乗っ取る男と、復讐のために財閥に嫁いだ女の強烈な復讐計画はどんな結末を迎えるのか!?
「オーロラ姫」「私はチャン・ボリ!」「魔女のゲーム」などのオ・チャンソクさんは善良な青年から冷血な投資家へと様変わりする主人公を演じています。
「復讐せよ」「魔女は生きている」などのユン・ソイさんは財閥に嫁いだ主人公の元恋人を、「輝け!きらびやかなボクヒの人生」などのチェ・ソンジェさんはヒロインの夫、「別れが去った」「バベル」などのハ・シウンさんは主人公の妻として登場し、三角関係や切ないロマンスを披露しています。
ヒロイン役のユン・ソイさんは、本作の演技が評価され第27回大韓民国文化演芸大賞の最優秀演技賞を受賞しています。
財閥内部の複雑な人間関係と復讐劇という本作は、メインキャスト全員が復讐者であり、止まらない復讐の連鎖にハマる視聴者が続出した作品として知られています!
「恋せよ、ヨニ~アモール・ファティ~」
【韓ドラ🇰🇷】
一挙放送まであと3️⃣日‼️
「恋せよ、ヨニ~アモール・ファティ~」
⏰5/11(土)スタート
毎週(土)前4:00~(10話連続)自分のために人生を切り開く大人たちのラブコメディ🥰#チェ・ジョンユン #アン・ジェモ #ペ・スルギ #パク・ヒョンジュン
お見逃しなく👀https://t.co/JzEX0nBfi8 pic.twitter.com/fR6O4Rhxfp
— ホームドラマチャンネル“呟き人”【公式】 (@Home_Drama_Ch) May 8, 2024
2021年に全120話で放送された「恋せよ、ヨニ〜アモール・ファティ〜」は、家族のために献身的に生きてきたヒロインが自分のために新しい人生へと一歩踏み出すまでの過程を描いた人生応援ドラマです。
夫の不倫や離婚を通して結婚や家族、仕事や人生について考えさせるというドラマであり、ヒロインとは正反対のこと欲深い女性の秘密を描くマクチャンドラマでもあります。
広く見れば二組の夫婦とその家族や友人たちを登場人物としたホームドラマなんです。
しかし、ヒーリング要素がありながらも悪事を働き続ける悪女が次に何をしでかすのかというハラハラや、予想しない展開と逆転劇という愛憎劇お決まりの要素もあるなど、まさに、ひとひねり加えたマクチャンドラマというのがぴったりな作品になっています。
出演者は、「清潭洞スキャンダル」などのチェ・ジョンユンさん、「前世の敵」などのアン・ジェモさん、「ロマンスは命がけ!?」のペ・スルギさん、そして名バイプレーヤーとして数多くのドラマ等に出演するパク・ヒョンジュンさんがメインキャストを務めています。
「棘<トゲ>と蜜」
💫#エンタメ・アジア見放題 8/4~配信開始💫
「棘<トゲ>と蜜」
甘い嘘が導く、いばらの道――。
イルイルドラマの騎士(ナイト) #コ・セウォン が魅せる‼️ 2017年MBC演技大賞 最優秀演技賞獲得の注目作✨https://t.co/3CugPt66Su pic.twitter.com/NvQbb64PgD— Cinem@rt(シネマート) & エンタメ・アジア|アジアドラマ情報をお届け中! (@cinemart_ent) July 30, 2022
2017年に韓国で「帰ってきたポク・ダンジ」のタイトルとして全122話で放送された「棘〈トゲ〉と蜜」は、韓国王道のドロ沼愛憎劇といった内容の作品です。
平均視聴率12.4%、最高視聴率14.3%という数値は、放送当時としては高いものではありませんでしたが、終盤と最終回で最高視聴率を記録している点からもラストで盛り上がったことが伺えます。
そんなスマッシュヒットとなった本作は、身分の差により引き裂かれた2人が過去を隠して別の相手と結婚したことからはじまる愛憎劇です!
ヒロインが送迎バスの運転手で、度重なる不幸に襲われながらも陰謀に立ち向かっていくという健気な設定で、そんなヒロインを「妻が帰ってきた」のカン・ソンヨンさんが演じています。
そして親の嘘とかつての恋人への嫉妬から悪女となる財閥令嬢を「プライバシー戦争」「Mine」などのソン・ソンミさん、元検事で財閥令嬢の夫を“イルイルドラマの騎士(ナイト) ”ことコ・セウォンさんが演じています。
コ・セウォンさんはヒロインを見守る役柄を演じることが多いことからナイトと呼ばれていますが、本作では次第に悪女へと変貌していく妻とどう向き合うのかに注目が集まりました。
そして、財閥令嬢の元恋人でヒロインの夫を「エマージェンシー・カップル」「ハッピー・レストラン〜家和萬事成〜」などのイ・ピルモさんが演じています。
本作は、コ・セウォンさんが2017年MBC演技大賞で最優秀演技賞を獲得し、ソン・ソンミさんも優秀演技賞を受賞と俳優陣の演技力が評価された作品です。
しかし、実は撮影中にソン・ソンミさんの夫が殺害されるという事件が起きドラマから一時期抜けていました。大きな騒動となったこの事件ですが、ソン・ソンミさんは降板することなく撮影に戻ったそうです。
ソン・ソンミさんが演じた令嬢は確かに悪女ですが、悪女になるしかなかった事情と現実の不幸とが重なり、より一層可哀想に感じてしまいます。
「ごはんに願いを~人生逆転レストラン~」
ごはんに願いを
人生逆転レストラン— ここねぇ🥂 (@coconay_) February 24, 2023
最後に紹介するのは、2021年に全120話で放送された「ごはんに願いを〜人生逆転レストラン〜」です。
ヒット作になることが多い料理を題材とした本作は、これまで紹介した作品とは違いドロドロとした愛憎劇作品ではありません。
出生の秘密といった定番の要素はあるものの、基本は庶民派食堂と宮廷式の韓定食料理との対決を描いていくストーリーとなっています。
もちろん悪役と呼ばれるキャラクターも登場しますが、幼い頃に両親を亡くしたヒロインのサクセスストーリーであり、料理を通して描かれる人情ドラマや恋愛模様なども見どころとなります。
出演者は、ヒロインを元アイドル・ヒョヨンとしても知られ「黄金のポケット」「不滅の恋人」などに出演するチャン・ウヨンさん。
ヒロインを支えるオーナーを「龍王<ヨンワン>様のご加護」のジェヒさん。
ヒロインを想う医大生を「優雅な友達」のクォン・ヒョクさん、ヒロインの親友を「マイ・ヒーリング・ラブ~あした輝く私へ~」のカン・ダヒョンさん。
医大生に嫉妬するフリーターをチョ・ハンジュンさん、そしてヒロインの宿敵となる高級韓国料理店の社長を大ベテラン女優キム・ヘオクさんが演じています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
100話超えのドラマともなると、視聴する前に躊躇してしまうこともありますが、長いからこそ見終わった際の感動も大きくなり、愛憎劇や復讐劇の結末が見れた際の達成感も十数話のドラマとは比べ物になりません。
長編ドラマを見たことがないという方がいたら、この機会に試してみてはどうですか?